私は介護福祉士と看護師の資格を持っていたりします。
この2つの国家資格を、「学費無料」だったり「自己負担実質ゼロ」だったり…で取得しました。
そこで今回は、様々な方法で安く国家資格を手に入れる手段があることを紹介していきます。
特に、手に職を持てる仕事に転職したいけど資格が無かったり、大学などを中退してこの後どうするか悩んでいたりする人におすすめです。
方法1:職業訓練
私が介護福祉士を取得したのがこの方法です。
職業訓練は通常、職業訓練校 (1)岡山県なら南部高等技術専門校、北部高等技術専門校のいずれかで行われます。
しかし、訓練の内容によっては訓練校ではなく、委託先の企業や専門学校、予備校などで行われる場合もあります。
私が受講した当時の介護福祉士の職業訓練では、南部高等技術専門校に入校する形ではある物の、実際の訓練は委託先の専門学校で行われるものでした。
そのため、事実上は「専門学校に入学し、そちらで所定の期間(2年間)勉強して卒業したら介護福祉士資格が取れる (2)当時、介護福祉士養成校出身者は国家試験受験不要だった 」ため、専門学校卒と同等の扱いになる、大変お得な物でした。
また、私の場合は入学金と学費は自己負担無しでした。教材費や通学・実習の交通は自己負担でしたが。
私が受講した当時は、他に保育士とホームヘルパー2級も職業訓練のコースがあったと記憶しています。
現在は、どうやら介護福祉士は無いようですが、介護職員初任者研修が受講できるようですので、ここから実務経験を積みつつステップアップしていくことも可能だと思います。
なお、職業訓練は各都道府県で受講できる内容が異なりますので、一度、居住地のハローワークで問い合わせてみることをおすすめします。
方法2:病院や施設の奨学金
奨学金というと、「日本学生支援機構」が有名ですが、学生支援機構の奨学金は卒業後に返済する必要がある場合がほとんどです。
これから紹介するのは、病院や施設の奨学金です。特に看護師を目指している場合に使える物となります。私も使用しました。
人手不足が叫ばれる昨今ですが、医療・福祉業界も例外ではありません。
いかに人材を確保するかで、様々な方策を行っていますが、その一つに病院奨学金・施設奨学金があります。
これは、看護学校(あるいは介護福祉士養成校)に通う学生に対し、奨学金を貸与するものです。
金額は病院や施設によって様々ですが、私の知る限り、病院奨学金は月5万円程度のところがほとんどです。病院によっては月10万円という病院もあったりしました。
卒業後は原則、その病院・施設で働くことが条件となりますので、複数の施設から重複して奨学金を受けることはできません。
また返済が必要な奨学金ではありますが、一定期間その病院・施設で働けば返済を免除するという条件が付いていることがほとんどです。
その期間の長さは病院・施設によって異なりますが、私が勤務している病院の場合は、借りた期間と同じ期間働けば免除という条件でした。
ちなみに、もし国家試験に落ちてしまった場合は…どうなるんでしょうね。翌年合格するまで待ってくれるところもあれば、返済を迫られる場合もあるのではないかと思います。
まぁ看護師国家試験に関して言えば、9割が合格する試験ですから心配することは無いとおもいますけどね。
大規模な病院では、自前で専門学校なり短大・大学などを設立して、自分の病院で働く人材を育成していることがあります。
岡山県内では、例えば岡山済生会総合病院が付属の専門学校で看護師を養成していたりします。
そういった病院・学校でも奨学金や特待生制度などがあると思いますので、活用を検討してみるのもいいかもしれません。
方法3:都道府県の奨学金
看護の場合:都道府県看護学生奨学資金貸与制度
私が利用したのはこちらの制度になります。
これは各都道府県で行っているもので、岡山県の場合は月3万6千円(私立校の場合)が無利子で貸与されていました。
貸与になりますので、返済が必要です。しかし、これも返済免除になる条件があります。
岡山県の場合は次のような条件でした。
- 免許取得後、直ちに就業すること
- 次のような病院・施設で5年間引き続いて看護業務を行う事
- 病床数が200床未満である病院
- 病床の80%以上が精神病床である病院
- 国立ハンセン病療養所
- 診療所
- 医療型障害児入所施設
- 介護老人保健施設
- 訪問看護事業所
病床数に関しては、就業中に増床されて200床を超えると免除条件を満たさなくなるという注意点はありますが、勤務したい病院が200床以下か精神科病院であればおすすめです。
また、毎年、勤務状況を県に報告する必要があります。
なお岡山県では、平成31年度から新規の貸与を中止するそうです。マジかよ……
介護の場合:都道府県介護福祉士等修学資金貸与制度
介護福祉士にも同様に各都道府県による奨学金制度があります。
岡山県の場合は、月5万円、また入学準備金などもあり、2年間で合計168万円が貸与されるようです。
これも返済が必要ですが、県内の福祉施設に5年間勤務すると免除になります。
しかし県全体で60名の募集枠であるため、気軽に借りることができないのが難点かもしれません。
方法4:教育訓練給付
失業保険が受給できる人向けにはなりますが、失業して次の仕事を探す際に資格を取る時に使える物になります。
これに関連して、教育訓練支援給付金という、生活費を支援する制度もあります。
ハローワークで相談すると詳しく教えてもらえるかと思います。
方法5:職業訓練受講給付金
これは失業保険が受給できず、かつ職業訓練を受けている方が受給できる物になります。
また世帯年収要件などもあり、条件はやや厳しいですが、月額10万円が支給されます。これもハローワークで相談ですね。
雑所得扱いで確定申告しないといけない物ですので、そこら辺も確認が必要です。
ちなみに、これの前身となる「生活支援給付金」は利用しました。
使える物はなんだって使いましょう
私自身、大学を中退したことがきっかけで、とにかくいろいろな制度を調べ、そして使える物は使ってしまおうと思いました。
今回紹介した制度は、自ら調べないと出てきませんでした。
特にハローワークが絡んでいる物は、黙っていたら教えてくれません!!
私が看護師をするようになったきっかけの大元を辿ると、ハローワークで「福祉系の職業訓練ってありません?」と聞いた一言でした。これが無いと職業訓練のことすら教えてもらえなかった事でしょう…
これから資格を取ろうと考えている方は是非、様々な情報を調べて、そして活用出来る物は活用してください。
References