看護師が難聴になった場合の対応策~“難聴”と診断されました

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精神科看護師として働き始めて9年が経ちました。
看護学生時代、耳鼻科で「難聴と言えば難聴」と診断され、4~5年おきに耳鼻科で聴力検査を行っていましたが、4年ぶりに行った今年6月の聴力検査では以前よりも聴力が落ちており「難聴ですね。補聴器使った方が良いです。」と診断されました。

聴力の低下は突発性難聴のように急激な物であれば気が付く場合もあると思いますが、徐々に進行する場合にはなかなか気が付きにくいと思います。実際、私がそうでした。
そんな難聴と診断された看護師である私が、仕事を続けるためにどのような対応を取っているか、また、どのような対応が考えられるか紹介したいと思います。

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上司(師長)に相談する

私の場合、補聴器使うことに決めたあと、病棟師長に相談と報告をしましたが、「いいんじゃない?」の一言で終わりました(苦笑
とは言え、職場や人によってはいろいろと問題が出てくるかも知れませんので、どこかのタイミングで上司に相談しておくのは必要かと思います。
ぶっちゃけ、自分の場合は日常会話にほぼ問題なかったので、難聴があることに気が付かれていなかったってのはありますね… (1)前の職場の際は「集中してたら聞こえない人」というキャラ認定されていましたし…

アラームやナースコールの音量を上げる

これは以前からおこなっていた対応ですが、特に夜勤中にアラームなどの音量を少し上げていました。小さい音量だと聞き逃してしまうことがあったためです。
ただ、音量を上げることができる物ばかりではないので、ちょっとでも「あれ?なんか鳴ってる?」と思った時には集中して聞き取ろうとしていました…それでも気が付かないときがあるっちゃあるのですが…
この対応の欠点としては、「うるさい」と感じる他のスタッフが音量を下げてしまうことがある点ですね。根本的な解決にはならないです、はっきり言って…

また、体温計などの通知音はほぼ聞こえていなかったので、測定が終わるまでに何秒くらいかかるか把握しておいて…みたいなことはやっていました。

聞き取りやすい場所で申し送りなどを聞く

看護師として働く中で欠かせないのが申し送りです。と言っても、最近は電子カルテ導入によって申し送りがない病院も出てきているらしいですが、カンファレンスや患者さんへのICなどで話し合いをするケースもあると思います。
そういった際に、聞き取りやすい場所へ移動することで聞き漏らさないようにするという対応を取ることもできると思います。
また、できるだけ静かな場所を確保してカンファレンスやICを行うという方法もあるかと思いますが、場所の決定権が自分にないと難しいかもしれませんね…

補聴器を使用する

根本的な解決方法になりうるのはやはり補聴器を使用する事だと思います。
私自身、仕事のときも補聴器を使うようにしましたが、今まで聞こえてなかった音が聞こえるようになり、少しだけ仕事が楽になった気がします。
最近は目立たない補聴器もありますので、バレずに?使うこともできるかもしれませんね……

もちろん、補聴器を使用することに伴うデメリットも存在すると思います。例えば聴診器が使いにくくなるとか、電話をかけるときにコツが必要になるなどです。
これらについては、私自身、試行錯誤しながら取り組んでいます…

転職する

診療科によっては難聴があると勤務が難しいところもあるかもしれません。特に循環器や呼吸器系の診療科に勤務している場合には、呼吸音や心拍音などが重要になると思いますので、聴診器を多用するがゆえに、難聴だとうまく音が聞き取れない可能性があります。
もちろん、電子聴診器を使えば難聴があっても聞き取ることが可能だと思います。 (2)実際、私の息子が通っている小児科のドクターはかなりの高齢の方で、会話は補聴器を使用されていますが、聴診は電子聴診器を使用しておられました。 とはいえ、電子聴診器はかなり高いものになりますし、誰もが買えるものでもないでしょう…
難聴があっても問題なさそうな診療科、あるいは施設等への転職も一つの手になってくると思います。
実際、先天性の難聴があっても、施設看護師として活躍されている方もおられるようです。
また、今のところ私も、精神科看護師としてどうにかこうにか働くことができています。まぁ最初から精神科看護師ではあるのですが…ある意味で精神科も難聴があっても働きやすい診療科と言えるかもしれませんね。

難聴があっても看護を諦めなくて良い!

以前は少しでも難聴があると、看護師の絶対的欠格事由に当てはまってしまって看護師として働くことはできませんでした。
しかし、今は難聴があったとしても何らかの形でカバーできていれば問題なく看護師として働くことができるようになっています。
私自身、看護学生時代に「難聴といえば難聴」と言われた際に耳鼻科の看護師さんに「難聴でもうまく探せば大丈夫なところもあるので諦めなくていい」と言われました。
諦める必要はありません、視力が悪ければメガネをかけたり、コンタクトレンズを使ったりするように、聴力が悪ければ補聴器を使ったり、別の手段で足りない部分を補えばいいだけです。
看護師になりたい、看護師として働き続けたいけれども、難聴だけで看護師になるのを諦めたり、看護の現場から去ってしまったりする人が一人でも減ればいいなぁと願っています。

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