国家試験の滑り止めに准看護師試験を受けるべき?私の考えはこうだ!

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毎年2月に行われる看護師国家試験。看護師になるためにはこれを受けなければなりませんが、受験生の方には一つだけ考えてもらいたい事があります。
それは、看護師国家試験の滑り止めに准看護師試験を受けるかどうか、です。

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准看護師でも看護業務はできるという事実

准看護師でも看護業務はできます。
保助看法でも書いてあるように「医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて」「傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行う」ことができます。
少なくとも患者さんに対する業務という部分では、実質的に正看護師も准看護師も大きな違いはありません。

国家試験に落ちても内定が取り消しにならない場合もある

病院によって違いはありますが、私の勤務していた病院では、例え看護師国家試験に落ちても准看護師資格があれば准看護師として採用されていました。
そのため、内定が取り消しにならず、履歴書に空白を作ることなく働き始めることができます。

内定が取り消しになっても他の所へ就職できるかもしれない

仮に内定取り消しになったとしても、准看護師資格があれば、他の病院・施設へ看護職として就職できます。
この場合、もう一度就職活動をしなければならないデメリットはあります。
一方で、翌年もう一度国家試験を受けるという前提で、准看護師資格を生かしたバイトを行う…なんていうことも可能になりますね。

准看護師のままではキャリア形成において不利

ここはどうしても触れておかなければなりません。
患者さんに対する業務という意味では、実質的に看護師も准看護師も大きな差はありません。
しかし、キャリア形成の観点から考えると、看護師と准看護師の間には大きな壁があります。

まず、准看護師は給与面で看護師よりも低く抑えられている場合がほとんどです。基本給で3万円程度低い (1)病院にもよると思います と思っていればいいかと思います。
また、先に挙げた保助看法で「医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて」とあるように、看護師に指示されることはあっても、看護師に指示することはできないことになっています。
これは、すなわち、准看護師は管理職(師長や主任 (2)病院により主任は管理職扱いされていない場合もあります。その場合は准看護師の主任もいます。 など)への昇進はできない、と言うことです。
実際、どれだけベテランで年数を重ねていても、准看護師であるために昇進がなく、後輩の看護師が上司となっているケースは多々あります。

また、准看護師が正看護師を取得した場合、例えどれだけ長い間、准看護師として働いていても、看護師を取得した時点で「看護師1年目」として扱われることがあるようです。給料が初任給になってしまったり、院内教育プログラムを1から受講しなければならなくなる場合があります。
そのため、准看護師として積み上げてきたキャリアがなかったことにされてしまいます…
もし正看護師受験資格があるのなら、早めに国家試験に合格してしまうことを考えた方がよいかもしれませんね。

臨床のスペシャリストを目指すのであれば准看護師でもかまわないと思います。
しかし、将来を考えたときに、本当に准看護師のままでよいのかを考えた方がよいでしょう。

国家試験と准看護師試験は傾向が違う

試験の種類が違うから当然と言えば当然ですが、看護師国家試験と准看護師試験は試験の傾向が異なります。
特に准看護師試験は、都道府県によって (3)厳密には全国6つの地域ごとに 試験が異なります。
もちろん、国家試験と比較して簡単であるという話はあります。しかし傾向が異なる以上は、対策が必要になってくるでしょう。

私が考える「准看護師試験を受けた方がよい人・受けなくてよい人」

以上の事を踏まえた上で、国家試験の滑り止めとして准看護師を受けた方がよい人、受けなくてよい人を考えてみました。

受けた方がよい人

  • 国会試験の模試で合格ラインギリギリから抜け出せない人(もしくは全く合格ラインに届かない人)
  • 奨学金を借りており、卒業後はすぐに返済を始めなければならない人
  • 国家試験に落ちても准看護師があれば採用してくれる所の内定をもらっている人
  • 一つでも多く資格が欲しい資格マニアの人

受けなくてよい人

  • 模試で常に合格ラインを余裕で上回っている人
    • 自分は模試で合格ラインを上回り続けていたため、合格の自信があったので受けませんでした。 (4)落ちてたら奨学金の関係でマジで詰んでた訳ですが……
  • 同じような資格を複数持つメリットが見出せない人
  • 准看護師試験を受けに行くのがめんどくさい人

まずは国家試験に集中を!

長々と書いてきましたが、看護師資格取得を目指すのであれば、国家試験に集中すべきです。
後のことを考えても、現在看護学校・看護大学に通っている段階で、准看護師試験に照準を合わせるべきではありません。
しかし、国家試験合格の自信が無いときに、准看護師試験という選択肢があるのも事実です。
学校の先生と相談した上で決めると良いでしょう。

国試浪人を検討している方は…以前私が書いた記事を参照して、今後の身の振り方を考えるとよいでしょうね。

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