もしも看護師国家試験に落ちたら…内定は?来年また受ける?

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毎年、2月中旬〜下旬に行われる看護師国家試験。受験前には多くの受験生が「落ちたらどうしよう…」と考える事だと思います。
特に模擬試験で必修が40点に届かなかったり、一般状況問題が7割以下しか取れない人は不安でいっぱいのことだと思います。
ましてや、国家試験の自己採点で同じような状態だったら……

私自身は第104回を受け一発で合格しました。しかし以前の職場の後輩には第106回に落ち、第107回にも落ち、第108回で見事合格し看護師として仕事をしている人もいます。
身近な事例や、その他聞いた話なども含めて、看護師国家試験にもし落ちたらどうなるのか紹介します。

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内定はどうなる?病院によって対応は分かれるが…

現役生として国家試験を受けた人の99%(当方推定)はどこかの病院・施設等から看護師として就職する前提で内定をもらっていることと思います。
そのため、国家試験に落ちると前提条件が崩れてしまうため、基本的には看護師としては内定取り消しになります。
従って、看護師として働くことはできなくなります。
しかし、病院・施設によっては看護師以外の職種で採用に変更される場合もあります。全ての病院ではありませんが…

准看護師を持っている場合

高校の衛生看護科などを卒業したり、国家試験と並行したりして、准看護師試験を受けて合格した場合は、准看護師として就職できる場合もあります。
この場合は、准看護師という立場にはなりますが、看護師とほぼ同じ仕事ができることになりますので、ある意味で看護師になるという目標は叶うことになりますね。
ただし、その後のキャリアアップを考えると、正看護師でないと昇進ができなかったり、給与水準が正看護師よりも低かったりとデメリットもあるのが事実です。
また、准看護師として経験を重ねた上で、正看護師を取得しても、経験年数がリセットされてしまい「看護師1年生」として扱われる場合もあるようです。
そのため、給与やキャリアのことを考えた時は、准看護師として働くことで満足するのではなく、正看護師を取りに行くことを考えた方がよいかもしれません。

その他の医療・福祉系の資格を持っている場合

介護福祉士や理学療法士など、医療・福祉に関わる資格を既に持っている場合は、そういった職種で採用されるかもしれません。
特に介護福祉士は、近年、病院でも採用が増えてきている職種となっています。そのため、看護師がダメでも介護福祉士として活躍してもらおうという病院があるかもしれません。
介護福祉士と言う立場から病院で勤務することで、自分は本当に看護師になりたいのか、介護福祉士ではダメなのかを考え直す事ができるかもしれませんね。
給与のことを考えますと、介護福祉士より看護師の方が基本給が高いため、せっかく勉強したのであれば看護師として働くことを考えた方が良いでしょう。

資格を特に持っていない場合

資格がない場合、それでも採用されるとしたら看護助手(看護補助者)としてになるかと思います。
実際、冒頭に挙げた職場の後輩は看護助手として働いていました。
看護師の立場から後輩を見たときに、「看護師の知識がある助手」のため、患者さんの看護に関していろいろな相談がしやすいというメリットがあります。
看護師と助手では患者さんとの関わり方・関わる場面が違う部分があり、助手だからこそ見える患者さんの一面を聞くことで患者さんの看護に役立てることができるからです。
とは言え、今後のキャリアや給与のことを考えた場合は、やはり助手よりも看護師の方が幅が広がるのは事実です。

もし落ちたとき、翌年また受けるとしたら…

せっかくツラい実習や苦しい勉強を乗り越えたわけですから、万が一、国家試験に不合格でもまた来年受けようという方がほとんどだと思います。
国試浪人をする場合、様々な困難が待ち構えています。
職場の後輩との雑談から感じた事などをピックアップしてみます。

国試浪人の合格率は低いと言う事実

まずはこの事実を頭にたたき込みましょう。
ちょっと古いデータにはなりますが、第103回~第107回の看護師国家試験の合格者の内訳は、新卒者の合格率が94~95%なのに対し、既卒者(国試浪人)の合格率は35~45%でした。
つまり、一度落ちると合格率はガクッと下がるのです。
そのため、もう1回受けるのであれば現役の時の2倍以上の勉強をしなければならないと言えます。
現実的にはそれ以外の理由が大きいのですけどね…

なぜ落ちたか分析できてる?

ところで、なぜ国家試験に落ちたのかをきちんと分析できていますでしょうか。
点数が足りなかったのは当然ですが、例えば、どの領域の得点率が低かったとか、どの問題を間違えたかといった部分です。
ここが分析できていないと、また同じ失敗をすることは明白です。
そのため、しっかりと原因分析をすることが大切です。
苦手領域を潰すためには1年では時間は短いですが、夏が終わるまでは現役生よりもリードが取れるはずです。
分析をした上で、計画を立てて実行しましょう。
そう、看護計画を立てるときのようにアセスメント・計画・実行・評価を行うのです!

国試浪人として勉強することの難しさ

国試浪人をするにあたり、難しいポイントとしてモチベーションの維持が挙げられます。
現役の時はなんだかんだ言っても同級生みんなで受けるという感覚になるため、仲間が周りにいます。
しかし国試浪人にはそういった仲間がいません。元々の同級生はほぼみんな合格しています。
またほぼ1年間の長丁場となるため、どこかで緩みが出てしまいます。
モチベーションを維持する事は国試浪人の最大の課題ではないでしょうか。
また、カリキュラムの変更による出題傾向や問題の変更、学校で習ってから時が経つことによる知識の忘却なども問題になるかと思います。
知識に関しては積極的に勉強していくことで忘却を阻止することはできますが、カリキュラムの変更に関してはその部分を自分で学ぶことになり、やはり大変になるかと思います。
従って、国試浪人は「国家試験を1度受けたことがある」以外のメリットはないと思います。

母校のサポートは…

現役生で落ちた場合は母校へ不合格の連絡をすることと思います。その際に先生から様々な事が伝えられるかと思います。
そこで、来年受ける場合にどのようなサポートが得られるかを必ず聞いておきましょう。
原則的には卒業した生徒に対して補習授業等は行われないと思います。しかし定期的に登校をして苦手領域の克服のサポートや模試等の問題や情報提供などを受けられる場合があります。
私の母校でも、過去に不合格だった人に対してはそのようなサポートを行っていたと聞きました。
モチベーションを維持するために活用出来そうなら使わせてもらうと良いと思います。

予備校を活用しよう

東京アカデミーなどの資格予備校は、資格を取るための専門の予備校です。
講義を受けようと思うとお金がたくさんかかりますが…例えば夏期講習や冬期講習と言った部分だけでも参加してみると、国家試験に出やすいポイントを集中的に教わることができ、苦手克服に繋げやすくなります。
また予備校の講習に行くことで現役生とも共に学ぶことになり、モチベーションを上げることにも繋がるかと思います。
さらには模試も積極的に受けると良いですね。
母校のサポートがあるにしても、やはり模試を受けることによって自分の位置を知ることで、どれくらいできているのか、またはできていないのかを知る事ができるからです。

准看護師も受ける?

看護師国家試験に落ちても、准看護師があれば准看護師として採用してもらえる病院であれば、准看護師も受けておくことでリスクの分散に繋がります。
問題が各都道府県によって異なりますが、各都道府県(全国6ブロック)で日程が違うため、複数回受験することも可能です。そのため、正看護師でも准看護師でもとにかく看護業務を行いたいと言う場合には受験チャンスを増やすことができますね。
しかし、問題の傾向は看護師国家試験とは大きく違うという話もあり、油断すると落ちてしまいかねず、勉強することが必要な事に変わりはありません。

来年絶対受かるように行動を始めよう

私は基本的には合格発表までは諦めてはいけないと考えています。

看護師国家試験の自己採点が低くても諦めないで!きっとサクラサク!
看護師国家試験を受験したら、ほとんどの人が数日以内に自己採点を行うことと思います。その自己採点で、点数が少なく「やばい落ちたかもしれない…」と不安になる受験生は少なくありません。またマークミスや不適切問題の扱いなどが不安でしかたがない人もい

でも自己採点の結果、必修が全く取れていなかったりした場合、あるいは合格発表の掲示板に自分の番号がなかったりした場合には、それを知った瞬間から次にどうするかを考える必要があると思います。
内定先の病院等との話し合いも踏まえた上で、来年受けるのかどうするのか、受ける時にはどのような困難があるのかを知り、そして行動を始めてください。
何事も、行動を始めるのは早い方が良いです。グズグズしていると何もできなくなりますよ!

看護師国家試験は9割が受かる試験です。だから1割に入ってしまっても、ちゃんと勉強していれば、そしてあきらめなければ受かります。是非、夢を掴みましょう!