スクーターの慣らし運転とは?フォルツァやPCXでの慣らしのやり方!

スポンサーリンク

新しいバイクやスクーターを購入すると「慣らし運転」をバイク屋さんから勧められたり、説明書に「慣らし運転」のことが書かれていますよね。

また、インターネットでバイク・スクーターの慣らし運転を調べると、いろいろな情報が見つかります。例えば「回転数はこれくらいで~」とか「全てのギアを使って~」などなど…

しかし、普通のバイクと違って、フォルツァやPCXはスクーターのためギアチェンジをしたり、回転数を維持した走行をしたりすることはできません。不可能です。

そしてスクーター向けの慣らし運転にスポットを当てた情報は少ないのも現状…

そこで、私なりにスクーターにおける慣らし運転を定義しつつ、具体的な方法の一つを紹介します。

スポンサーリンク

スクーターにおける慣らし運転とは、ライダーが慣れること

いきなりですが、結論です。

スクーターにおける慣らし運転は「ライダーが慣れること」です。

極論を言えば、例え1kmしか走らなくてもそのスクーターに慣れたと思えば、それで慣らし運転を終了してもかまわないとすら言えます。現実には、ある程度の時間・距離乗らないと慣れることはないと思いますが……

ところで、バイクの慣らし運転を行う意味として、いろいろな情報をまとめると次のような理由だそうです。

  • ネジの初期緩みを確認する
  • エンジン内部の部品同士を馴染ませる
  • 車体の金属同士のアタリを馴染ませる
  • タイヤの皮むき
  • 生産国によっては品質や精度が悪いので慣らす

一つ一つ考えていきましょう…

ネジの初期緩みはあるかもしれないけど、それは初期不良!

素人が組み上げたハンドメイドの車両ならともかく、自動車やバイクのような工業製品はネジの締め付けトルクがそれぞれの場所で厳密に決められているはずです。

そのため、適正トルクで締め付けられていて、設計にミスがなければ、ネジが緩むことはあり得ないと思います。

ですが、稀に部品が不良品だったり、組み付け時のミスでトルクが適正でなかったりするケースがないとは言えません。

なので、ネジの緩みに関しては「初期不良があるかもしれない」という意識で走行すれば十分でしょう。初回点検で点検される項目でもありますしね。

エンジン内部の部品同士や車体の金属同士のアタリを馴染ませる…普通に走れば良くない?

バイクやスクーターはたくさんの部品からできています。

特にエンジン内部は金属部品同士が高い精度で組み立てられていて、それらが擦れ合うように動いています。もちろんエンジン以外にも金属同士が組み合わさっている部分はたくさんあります。

それらを馴染ませるために慣らす…そうなんですが、レースに出るのでなければ、そこまでシビアに考えなくても良いのでは無いかと思います。

もちろん、最初は、エンジン内部で金属の削りカスやバリが出てくる可能性がありますが、それらはオイルに混じり、オイルフィルター(またはオイルストレーナー)で濾過されるはずです。

そうであるならば、普通に走っていれば大丈夫なのではないでしょうか……

タイヤの皮むき…は重要!

タイヤの皮むき目的での慣らし運転は重要です。

新車には当然のことながら新品のタイヤが装着されていますので、型抜き用の離型剤(ワックス)が多少なりとも残っているからです。

そのため、厳密に言えば、ライダーが慣れることのほかにタイヤの皮むき目的もありますが、ライダーが慣れていく過程で皮むきも完了するので、あえて言うほどでもないかなと思います(苦笑

品質や精度が悪いので慣らす…?そんな製品は21世紀の今あり得ない

「生産国によっては品質や精度が悪いから慣らしが必要」という説も一応見ましたが…

今どき、国内メーカーであっても東南アジアを始め海外で生産しているバイクが多くあります。

それこそ私が乗ってきた車両で言えば、PCXはベトナム製ですしフォルツァはタイ製です。

それらをヨーロッパやアメリカなんかでも売ってるわけですから、十分すぎるほどの精度を持って、高い品質の製品を作っているでしょう。もし品質や精度が悪ければ良いものでも売れないはずですよね。

ですので、品質や精度が悪いと言うこと自体、かなり古い中古車や、自分で組み立てたとかでもない限り、あり得ないと言えます。この意味での慣らしは考慮する必要すらありませんね。

スクーターでの慣らし運転の方法(自己流)

それではホンダのスクーターを乗り継いだ私が考えるスクーターでの慣らし運転の方法を紹介します。

最初の100kmはタイヤの皮むきを意識する

最初の100kmはあくまで「タイヤの皮むき」を意識して、スピードをそこまで出さない運転をします。

より細かく言えば、次のようになります。

  • 最初の30km程度はあまりバンクせず、できるだけ直立で速度を落として運転する
    特に最初の30km程度はライダー自身もまだ新車のスクーターに慣れていませんから、スピードを出すこともそうそうないと思います。
    そのため、速度を落として(理想は交通量の少ない田舎道)のんびりと走りましょう。
    加速やブレーキも新しいスクーターがどんな感じなのか探りつつ控えめにかけるようにしていきましょう。
  • 残りの70km程度は距離が伸びるにつれてバンクをさせてみる
    この段階になってくると多少慣れてくる段階ではあります。もちろんまだ完全になれているわけではありませんので、これまた探りつつ少しずつバンクさせてみてください。
    もちろん速度は控えめです。

走行距離500kmまでは“控えめな運転で”走る

100km程度でタイヤの皮むきはだいたい終わりますが、500kmを超えるまでは“控えめな運転で”走りましょう。

これはホンダのスクーターの説明書にも書かれている表現なのです…ちょっと分かりにくい。

一応私は次のような感じで走りました。

  • 急加速はしない(急ブレーキは原則しないが状況による)
    フルスロットルはせず、穏やかな加速を心がけました。急ブレーキもしないですむ運転を心がけましたが、止む得ない状況ではしかたないと割り切りました。
  • 高速道路は使用しないけど、国道2号の岡山バイパスは使用する
    バイパス走行時はあくまで流れに乗る意識で走行しました。ただ夜間は流れが速いのでバイパスを使用しないようにしました。
  • カーブのある道を取り入れる(鷲羽山スカイラインなど)
    単に走りたかっただけとも言えますが、一応、バンクさせたりとかの練習も兼ねてます。 あと、基本的には通勤経路で走行するのがメインになるので、慣れてない道を取り入れることで、意識的にゆっくりめで走ろうというのもあります。

走行距離500kmを超えたら“普通に”走る

ホンダの説明書的には500kmまでが慣らし運転ですが、一応1000kmあたりまでは新車に慣れるためという意識で“普通に”走りましょう。

フルスロットルでの挙動を知るために高速道路も解禁して良いと思います。フルスロットルで走る為にはサーキット以外では高速道路ぐらいしかないですしね。

乗り換えの場合は、以前のバイクやスクーターとの違いが分かりつつある頃だと思うので、自分なりの普通で走れば良いと思います。安全運転は当然ですよ。

全くの初めてのスクーターの場合は、引き続き安全運転を心がけましょう。

1000kmで初回点検!新しいスクーターに慣れましたか?

1000kmを超えたら必ず初回点検に出しましょうね。ホンダ車の場合は購入店で無料で行ってもらえます。他のメーカーも同様でしょう。

オイル交換やネジ緩みのチェックなんかもしてもらえますし、もし気になることがあれば相談することもできます。

そして、これくらい走行したら普通に走行する分には慣れてきているはずです。

もちろん、引き続き安全運転で相棒との日々を楽しみましょう!

慣らし運転のまとめ

もう一度書きますが、スクーターにおける慣らし運転は「ライダーが慣れること」です。

その過程で、タイヤの皮むきができたり、初期不良が発見できたりはしますが、副産物的なものです。

自分が新しいスクーターに慣れなければ意味がありません。そのための方法の一つを今回は紹介しました。

しっかりと新しいスクーターに慣れて、無事故でスクーターライフを楽しみましょう!