私の勤務する病棟にも、看護実習生がよく来ます。
大抵は老年看護学実習ですね…療養病棟ですし、高齢者ばかりですので…
自分が看護学生だった時を思い返してみると、実習記録が最も過酷だったと言えます。
私は「とにかく提出することが最重要」だと考えて実習に臨んでいました。
そんな私が考える「看護実習記録の書き方」を紹介します
記録は提出することが重要。クオリティを高める暇があったら寝ろ!
まず私が言いたいのはこれです。
実習中は睡眠時間を確保することを優先しましょう。
はっきり言って、連日連夜徹夜なんて不可能です。
私は、ほとんどの実習で帰宅時間が18時〜19時頃だったことと、当時は一人暮らしだったため、とにかく早く寝て、早朝(2時や3時というレベル)に起きてから家を出る6時半までの間に書き上げる…という生活を心がけていました。
たまに起床に失敗して、朝5時から大急ぎで書き上げたこともありますが(苦笑
睡眠時間が確保できていないと、実習でやったことが頭に入りません。そのため、記録が書けない、そして提出できなくなる…という悪循環が生まれてしまいます。
とにかく睡眠時間を少しでも長く確保することを考えた生活を送りましょう。
朝やるか、夜やるかは人それぞれだと思いますが、個人的には朝の方が「追い詰められ感」があって好きです。 (1)なお起きれないと死ぬ
もちろん、あまりにクオリティが低いと、再提出などになってしまう可能性はあります。
そこは多少は気にした方が良いのですが…それでも睡眠時間の確保が重要です。
例え酷い出来でも、提出していればなんらかの評価は得られます。でも提出しなければゼロです。この差は大きいです。
行動計画はその日のポイントを抑える
看護実習では大抵、行動計画を書かないといけませんよね。
その日、いつ何をするかのポイントを抑えましょう。
例えば情報収集をするなら、どんな情報を得たいのか、計画を実行するなら、どのタイミングで実行するか…などです。
1日に出来る事は限られます。あれもこれも…とはいきません。
また、病棟のルーチンの流れもありますので、その中でどのタイミングならよさそうかといったことも必要です。
協力的な病棟では、実習生の計画に配慮してくれますが、そうでない病棟もあります。
そのため、患者や指導者にあらかじめ相談しておくことも必要にはなります…
基礎情報はカルテから得る
急性期病棟ではなかなかうまくいかないかもしれませんが、基礎情報はカルテにだいたい書かれています。
ですので、カルテをとにかく見れば情報はあるはずです。
電子カルテの場合、操作方法や見るべき場所がシステムによって異なりますし、パソコンの台数が限られていてなかなか写す時間が取りにくいとは思います。そのため、最初からポイントを絞って情報を探しましょう。
精神看護実習だと、手書きカルテの病院がまだまだあると思います。そのため、予想しなかった情報も得ることができるかもしれませんね。
問題が見えるんならアセスメントはそこへ道筋をつけるだけ
実習では…と言うよりも、学校では「得た情報をアセスメントしたら看護問題が出てくる」というような事を言われると思います。
でも、少し思い返してみてください。
明らかに「看護問題、これは絶対あるやろ…理由は分からんけど…」みたいなこと、ありませんか?
例えば認知症高齢者だったら「セルフケア不足」とか、呼吸器系の疾患だったら「呼吸苦による苦痛」とか…
そうであれば、アセスメントは「その看護問題を出すためにはどういった道筋が必要か」という考え方をしてみてはどうでしょう?
その道筋に沿って情報を入手・整理していけばなんとなく形になってきますよ。
とにかく提出することが大切!
看護実習生が置かれている「毎日実習でヘトヘトになっているのに、さらに記録を書かないといけない。睡眠時間が取れない」と言った状態は、はっきり言って非人道的だと思っています。
正直、書かせる記録の量が多すぎる!
しかも手書きじゃないとダメな場面が多すぎる!
関連図とか、就職したら使わない病院の方が多いぞ!
…とまぁ、私自身、未だに思い出すだけでブチ切れそうになるんです。
看護の現場って正直、非効率的なことが多いです。
人間相手だからしかたないと思う反面、カルテにしてもなんにしても、もっと効率化した方がいいのに…と思う場面は多いです。
非効率的なことの究極が実習記録だと言っても過言では無いように思います。
少しでも実習記録を効率的にこなすためには、「良い記録を書く」のではなく「締め切りまでに提出する」ことに重点を置くべきです。
クオリティ(点数)が低くても、合格すれば問題ありません。
睡眠不足で疲弊した身体で実習に臨んで患者さんのためにならないようなことをするより、きちんと休んだ身体で患者さんのことを考えられるようになってほしいと思います。
そして、物事を効率的に考えられる看護師がもっと増えてほしいなとも思います。
References