看護師国家試験は9割が受かる試験ですが、1割の人は不合格となってしまうのも事実です。
そんな1割になってしまった方の中には「もう不合格のツラい思いをしたくない。看護師なんかならない!」と思っている人もいることでしょう。
しかしその考えはとんでもない間違いだという事をお伝えしようと思います。
3年間・4年間のツラい経験が無駄になってもいいの?
現役生で国家試験を受けた人は、それまでの3年間あるいは4年間、学校で勉強してきているはずです。
その勉強は決して楽なものではなかったことでしょう。
思い出してみてください。
理不尽に怒ってくる実習先の看護師がいたことを。毎日毎日、まるで軍隊のように挨拶をし、聞いているのか聞いていないのか分からないような看護師に頭を下げて教えてもらったことを。
ただただ分かりにくいだけの外部講師の授業を必死になって理解しようとしてなんとか単位を取得したことを。
国家試験に向けて、早朝や放課後に補習授業を受けたり、友人達と必死になって勉強したりしたことを。
これだけがんばったのにそれでも不合格だと、確かにもう看護師なんかならないと思ってしまうかもしれません。
でも、それだけがんばったからこそ、看護師の資格を取得できないと無駄になってしまうのです。
資格は取ってこそ意味があるもの
学校を卒業しても、看護を学んだというだけでは将来に生きてきません。看護師資格を取ってこそ、看護を学んだ事が生きるのです。
資格があればその後の道が開けます。看護師という資格を生かして別の道にだって進むことができます。
でも資格がなければ「看護を学んだのになぜ看護師にならなかったのか」という疑問を持たれてしまいます。
卒業こそしていても実質的に中退したような状態ですね。
そうなると、その後の人生において「看護師資格を取得しなかったマイナスを埋める」という作業が必要になります。
資格は取ってこそ意味があるものです。9割が受かる試験に落ちたことは残念ですが、次の試験で確実に合格すればそれで大丈夫なのです。
確かに国試浪人は合格しづらいけれども…
確かに国試浪人の合格率は低いです。
それでも国試浪人の半分は合格している事実があります。自分がその半分に入れば良い、たったそれだけのことです。
ただし、注意しなければならないのは、「同じ事をしていたらまた落ちる」「現役生と違って、周囲の環境が大きく違う」「モチベーションが保ちづらい」ということです。
そのため、母校のサポートが得られるなら活用したり、予備校の講習に積極的に参加したりといった、自分から勉強を進めていく姿勢が必要になります。
どうしても諦めるのであれば…
どうしても看護師になるのを諦める場合、その後の人生をどうするかを具体的に考えましょう。
一人暮らしをしているにせよ、実家暮らしにせよ、なんらかの形で収入を得ていかなければなりません。
どこかへ就職するにしても、看護学校を出ているのに看護師ではないという部分はハンデとなるのは間違いないでしょう。
そのため、きちんとその部分を説明できるようにしておかなければならないと思います。
単に「国家試験に落ちた」だけではなく、「国家試験に落ちたことで、自分が本当に看護師になりたいのか見つめ直した」と言った説明が必要になるのではないでしょうか。
「追いかけて追いかけて何度だってやってみるんだ」
叶えなきゃいけない夢があるなら何度だってやってみればいいのです。
挑戦することは決して恥ずかしいことではありません。
確かに何度も挑戦することはしんどいです。不合格となった事で精神的にツラいのもあるでしょう。
それでも、そういったツラい経験を乗り越えて看護師になることができたら、患者さんのツラさを感じる事ができる、素晴らしい看護師になれることと思います。
諦めず、挑戦していきましょう。自分の夢を叶えるために。